「S.E.N.Sの会愛知支部会」・愛知特別支援教育研究会

活動報告

学習会2019 ICTを教室に生かす

9月1日、金森克浩先生(日本福祉大学)をお招きし、「ICTを教室に生かす~読み書き障害の子ども達への支援のあり方~」をテーマに、ご講演をしていただきました。
 初めに、ICT活用の国の政策と金森先生のお考えを伝えてもらいました。その後、活用事例を紹介していただいたり、受講者が主体的に「iPadを使ってどのように授業に活用できるか」をグループで1台のipadを囲んで話し合ったりしました。
 特別支援教育とは、「健常の子どもと同じにする」ことではなく今ある力を大切にすること、困難を克服するとは、「障害を直す」ことではなく、その「手段」を保障することという金森先生のお言葉が印象に残りました。
 活用事例では、魔法のプロジェクトという障がいを持つ子どものためのモバイル端末活用事例研究や、DO-ITというテクノロジーによって障害や病気のある子どもたち、若者たちが「学校で自らのニーズに適した方法で学ぶ権利を得ること」、「初等教育から、中等教育や高等教育へ進学すること」、「学校教育を卒業した後、社会で活躍するリーダーとなること」を応援するプログラムなどを紹介していただきました。たくさん紹介していただきましたが、全て資料となるホームページのアドレスやQRコードを示していただいたので、受講者が自宅で復習できるように配慮していただけました。
 演習では、各グループに金森先生のiPadが配布されました。そこには、授業で使える様々なアプリが入っていました。「読む」「書く」だけでなく、「計算する」「聞く」「考えをまとめる」など、子どもたちをどう支援していくかを受講者で話し合い、活用方法を考えることができました。
 ICTを利用して、上手に情報収集し、楽しく学び、コミュニケーションの手段として有効的に活用していくことのできる可能性を、肌で感じることができた学習会となりました。金森先生、本当にありがとうございました!

サマーセミナー2019 読み書きを支える通級指導

 7月28日(日)、サマーセミナーで杉本先生(福岡県公立小学校)をお呼びするのは3年目となりました。

 今年は、「読み書きを支える通級指導~アセスメントに基づいた支援のあり方~」というテーマでお話していただきました。申込みの段階でキャンセル待ちが出るほどの盛況ぶりでした。

 読み書き指導において、とても活用されている「多層指導モデルMIM」。その中にある、アセスメントMIM-PMのテストの使い方を教えていただきました。定期的にテストを行うことで、個人とクラス全体の理解度の変化を見ることができます。やみくもに読み書き指導をするのではなく、今子供がどこでつまずいているかがわかった上で指導ができ、またその効果も振り返ることができるのです。指導者が自信をもって指導に当たることが期待できるので、ぜひ使ってみたい! という気持ちになりました。

 演習では、視覚化、動作化によって特殊音節を理解させ、ゲームなどを通して定着させていくMIMの指導法を教えていただきました。参加者が小グループになり、あちこちから笑い声や拍手が聞こえるほど楽しく取り組むことができました。ゲームをすることで連帯感が生まれ、指導者や友達の言葉をしっかり聞く仕組みになっているからこそ、言葉のレパートリーも増えていくのだと実感しました。

 アセスメントを行うことで、どこで困っているかが分かり、子どものニーズに応じた指導ができることが実感できました。子どもが学習につまずく前に、つまずきが深刻化する前に、指導・支援していくことを目指す大切さを改めて感じた貴重なセミナーとなりました。杉本先生、本当にありがとうございました!

第14回定期総会・記念講演会が開かれました。

 5月12日(日)の総会・講演会は、元号が「令和」になって初めての愛知特別支援教育研究会の活動となりました。

定期総会    
 平成30年度の「活動報告」「会計報告・監査報告」、令和元年度の「活動計画・予算」について話し合われ、承認されました。

 記念講演会「ディスレクシア当事者から~見えてくる支援~」神山 忠氏(岐阜市立島小学校主幹教諭)

 「自分のように学齢期に苦しむ子どもは自分を最後にしたい」そんな思いから教壇に立たれた神山先生に、当事者の立場から講演していただきました。
 合理的配慮という考え方のなかった小学生時代、国語の授業で必死に作戦を立て、みんなに付いていこうとします。短い文章であれば暗記をする。長い文章であれば、分かち書きに書き直す。教科書には、赤ペンで斜線を入れて区切る。定規を読むべき行にあてて、必要のない行の文字を隠す…私たちが、今「読み」に困難を抱える子に行っている支援を、ご自身で考え、実行されていました。
 中高生時代、数学でフローチャートを学んだときに、「なんて分かりやすい表記なんだろう!」と感動されたそうです。それ以来、神山先生は、文章も時系列等に応じてフローチャート式にまとめ直して自分のものにしていきました。
 当事者の立場からお話を聞くことができるとても貴重な時間でした。“文字を読むことが難しい”子の学校生活が、いかに辛いものなのか…私たちが支援している中で「このくらいは分かるだろう」と思っていることでも、子どもたちにとっては「分からない。とても困っている!」ということがあるのではないかと考えさせられました。
 子どもたちが自分の強みを生かして生活を豊かにしていくために、これからの生活に必要な力を身に付けていけるような環境を設定できる支援者になっていくために、もっとたくさんのことを学んでいきたいと思う研修でした。

早春セミナー2018 外国籍の子どもたちの日本語教育

2月3日(日)、NPO法人「にわとりの会」代表の丹羽典子先生をお迎えして、早春セミナー2018「外国籍の子どもたちの日本語教育 -学習言語の習得を目指してー」が行われました。会員外も含めて57名の方が参加され、大盛況の会となりました。
 講演の前半では、先生の自己紹介や事例の紹介、外国籍の子どもたちの年齢や時期に応じた学力向上のための工夫、できることから始めること等についてお話していただきました。
 子どもたちの状況や実態は一人ひとり異なることから、「個別の指導計画」に基づく指導が必要であることや、担当できるのは期間が限られていることから申し送りが大切であることなど、特別支援教育で大切にしてきたこととまったく同じであると感じました。
 講演の後半では、参加者がグループになって、にわとりの会の教材を実際に体験させていただきました。音の出る漢字カードでは、音声ペンでタッチすると、日本語や各国語で音声が流れます。リンゴをかじる音など、効果音が入っているカードもあります。参加者のみなさんも、すっかり子どもにかえって、夢中で音声ペンを操っていました!
 文字・イラストを見ると同時に音声を聞くことで、漢字を記憶しやすく工夫されていました。子どもの「多感覚器官での活動」を大切にすることは、やはり特別支援教育と共通する有効な支援であると感じました。
 日々の指導に大変参考になるセミナーとなりました。丹羽先生、ありがとうございました!

フォーラムinあいち2018

平成30年11月11日(日)、東京学芸大学の馬場幸子先生をお迎えして、フォーラムinあいち2018が開かれました。53名の参加者でした。
 今回のテーマは「スクールソーシャルワーカーの仕事 ~教育と福祉の最前線~」。教育の分野でますます活躍が期待されるスクールソーシャルワーカーについて、その役割など、基本的なところから教えていただきました。
 地域コミュニティーの脆弱化や核家族化などで親が孤立しやすく、子どもを育てにくい社会になってきていると先生は言われます。問題を人と環境との相互作用で生じると捉え(エコロジカル視点)、「人と環境の関係性」を改善し生活上の困難を抱えている本人やその家族が自ら対処する能力を高めるように支援するSSWの役割は、現在の学校でまさに必要とされているものだと感じました。
 学校で子どもに起こっている多様な問題は、教員だけで支援していくには限界があります。SSWをはじめとして、いろいろな専門家とつながっていきながら、連携して支援していく時代にすでに入っていることを実感させていただいた研修会でした。

学習会2018 上松弁護士を迎えて

 9月2日(日)、上松健太郎弁護士をお迎えして、学習会2018「学校現場における合理的配慮の現状と課題」が行われました。38名の参加者でした。
 第一部は、「裁判と合理的配慮」についての上松先生による講義でした。裁判とは何か、民事裁判と刑事裁判の違い、裁判の三層構造、国家賠償請求、合理的配慮などについて、実際の裁判例を交えて大変分かりやすく教えていただきました。

 第二部は、3つの事例をもとに参加者で話し合いを行い、上松先生にコメントをしていただきました。 法的なリスク対応として記録を残しておくことの大切さや、子どもに対する配慮でもタブレットと医療的ケアではまったく捉え方が異なる(医療的ケアは医行為であり、資格のない者が行ってはいけないことが医師法によって定められているが、タブレットの扱いについてはそのような規定はない)ことなど、教師とは違った法律家としての視点がとても新鮮で、勉強になりました。教師も、日常的にもっと気軽に弁護士等と相談できるようになるとよいと感じました。 
 学習会終了後、上松先生を囲んで懇親会が開かれ、実際に直面している細かな問題についてまで相談にのっていただきました。とっても楽しいひとときでした!
 このように、特別支援教育というテーブルの上で、学校といろいろな分野の方々とのつながりが広がっていくようにしたいと感じました。

子どもの学びを支える支援のアイデア~算数を中心に~

昨年度に引き続き、杉本陽子先生(飯塚市立飯塚小学校)をお迎えして、サマーセミナー2018が盛大に開催されました。72名の参加者で満員御礼でした。
 今年のテーマは、「子どもの学びを支える支援のアイデア~算数を中心に~」。
「数の概念がつかみにくい子」「計算が苦手な子」「意味の理解が苦手な子」「覚えることが苦手な子」「見え方に困難のある子」「不器用さのある子」の学びを支えるための教材を、たくさん紹介していただきました。
 参加者は、杉本先生が作られた教材を実際に手に取りながら、その背景となる理論や使い方、そして作り方も教えていただきました。100均で簡単に手に入る物で、子どもたちの学び方に基づいた、大喜びしそうな教材ができることにびっくり!
 ゲームや替え歌などもたくさん交えて、1日があっという間の楽しい研修会でした!
 杉本先生には、来年度のサマーセミナーにも来ていただくようお願いしました。今回学んだことを授業に活かして、また杉本先生のお話を聞くことができるのを楽しみにしています!

第13回定期総会・記念講演・授賞祝賀会を開催しました

<定期総会>(会員の出席46名)、
2017年度の「活動報告」「会計報告・監査報告」
2018年度の「活動計画」について,承認を受けました。
「予算」については手違いで別の資料であったため、正しいものを会場に掲示し会員の皆様のご判断を仰ぎました。総会では2時間の研修のためポイントをお出しできないのに、案内に1ポイント出ると書いてしまいご迷惑をおかけしました。お詫び申し上げます。
<記念講演>(参加者71名)
「病気入院児を訪問教育して」山本純士先生(大府特別支援学校教諭)
 私たちが日頃、あまり知る機会のない病弱児の訪問教育の実態について知ることができました。
・訪問教育は、(病院内の教室で毎日授業を行う院内学級のない)病院に長期入院している子に、週3回2時間ずつ訪問し1対1で学習する制度である。大府特別支援学校には、訪問教育の担当教諭が13人いる。愛知県は全国でも早くから取り組み始めている。
・子どもたちの気持ちが落ち込んでいたり、体調の良くないこともあり、授業はトランプやゲームなどの楽しいことから始めたり、その子の好きな内容に切り替えたりしている。時には、工作やお菓子作りも行う。また、学校に戻ったときに学習空白ができないように学習方法を工夫している。
・子どもは訪問教育を受けることで刺激を受け、未来に希望をつなぐようで、毎回の訪問授業を楽しみに待っていてくれる。けれど、つらく悲しい別れも何度もあった。言葉では言い表せない。
 今回は学生さんも多く、最後に山本先生持参の何冊ものご著書を、「これからの子どもたちの教育に役立ててほしい」と、プレゼントなさっていました。
<授賞祝賀会>(参加者19名)
 LD学会より、神谷先生の「功労賞授賞」と田中先生の「名誉会員授賞」を祝して、祝賀会を開きました。花束、プレゼント贈呈を行い、お二人の先生からお話いただきました。
 神谷先生の子どもの成長や発達に関してのご造詣の深さや、田中先生の文科省でのご活躍のご様子に感銘を受けるとともに、会員から送られたお祝いメッセージに、両先生の愛知の特別支援教育にかける熱意や温かなお人柄を知ることができました。
 とても楽しく、あっという間の2時間でした。
 両先生を顧問、会長にいただくこの研究会が今後ますます発展し、愛知の教育を牽引する研究会にせねばと、参加者一同、身を引き締めました。
[資料]2013年:神谷育司先生 名誉会員授与, 2015年:田中良三先生 功労賞授賞,2016年:田中良三先生 名誉会員授与,2017年:神谷育司先生 功労賞授賞

授賞のお知らせ


<会報100号より>
 現会長の田中良三先生が、LD学会の名誉会員を授与されました。
 また、前会長の神谷育司先生は、功労賞を授賞されました。
 おめでとうございます!
 愛知の会として、大変、喜ばしく誇らしいお二人の授賞です。
 愛知の会がますます発展いたしますように。

今年度最後の研修会、盛り上がりました。

性教育について、大事なことだと誰もが思いながら、どの場においても第一歩を踏み出しあぐねていることを時折耳にします。それを象徴するかのように、今回は様々な立場の方が参加されました。
 講師の伊藤先生は、障害者権利条約に示される「障害者も恋愛、結婚、家族・子どもをもつ権利がある」という理念に基づいて、障害のある人も人として幸せになるための「性と生」について熱く語られました。
「セクシュアリティが十分に発達するためには、ふれ合うことへの欲求が満たされる必要がある。」そのために、「育つ過程でスキンシップが必要なときにたっぷりスキンシップを保障すること」「二者関係を積み重ね、人はそれぞれ心地よさが違うことを学ぶこと」が大事だと教えていただきました。
 それについて、「セクシュアリティの発達の道筋試案」の表に生後3年ごとの区切りでセクシュアリティの発達を詳しく示され、性においても下から順番に育てなければならないこと、育っていない部分は立ち戻らなければならないこと、自分を大切にされ育てば、「自分はこれくらいの距離が心地よい」と自分に気づき、相手にも言えるようになることなどの話はとても参考になりました。
 よく「人との距離は片手分」と言われていますが、その指導によってバスや電車に乗れなくなった自閉症の子もいるというお話があり、ではどうしたらよいかの現場の困惑が、最後の質疑応答に表れていました。
 会場に何種類かの本をご用意していただきましたので、購入した本をじっくり読み、これから真剣に向き合っていきたいと思いました。

充実した話し合いのできた「ちゃんこ鍋風学習会」

5つのグループに分かれ、それぞれのテーマについて話し合いました。どのグループも時間が足りないほど、白熱した意見交換がなされました。
①教材・教具・教室環境の工夫
 認知の問題や不器用さから様々な苦手感をもつ子どもたちに、具体的な教材や脳の発達を促す運動、図工での効果的な取り組みの紹介もされた。保護者に目に見える形でどう成長を伝えるかのアイデアも参考になった。
②校内・外部機関とのコーディネート
 縦(幼保から高まで)と横(校内・家庭・地域)をつなぐことの大切さ、地域資源をどう活用するか等について、半田市や特別支援学校地域支援部の先生のお話が参考になった。福祉と教育の連携をスムーズにするための方策の糸口がわかった。
③通級指導教室の指導内容や指導方法 その1
 参加者それぞれの市町の状況について紹介し合い、その中でも知立市のシステムが参考になるとのことで、全体会でも紹介された。その他、グループ通級の方法、担任の先生への「マル秘」記号をつけた記録、中学校の問題について話し合われた。
④通級指導教室の指導内容や指導方法 その2
 通級担当者・担任・保護者との、「通級ファイル」を活用しての効果的でより良い連携について話し合われた。また、「うまくいった例」を出し合い、互いに大変参考になった。性の問題が浮かび上がった。2/4の講演会を楽しみにしている。
⑤幼児・児童・生徒・保護者等の対応
 障害受容に至らない保護者との連携の難しさ、支援員の立場での苦労、コーディネーターの動きの見えにくさなどが出され、今後考える視点を与えられた。また、ご自身が障害をもつ子の親であり教師である方からは、参考になったことやジレンマに悩むことなども出された。
<最後に「安城特別支援学校 角谷悟先生」のお話>
 いつも真摯に子どもたちや支援者と関わられる先生のお話には、指導や支援の参考になることや、心温まる内容がたくさんありました。
 中でも、「先生は、どうしてぼくが分からないことが分からないの?」という素朴な子どもの言葉に、ガ~ンと脳天を衝かれた思いがしました。子どもたちの状況や困難を想像するだけでなく、本人と話し合っていくことが一番必要なことだと原点に返ることができました。

日本LD学会第26回大会(栃木):自主シンポジウムの報告


「自分らしい生き方を実現するために~新たな連携・協働を求めて~」
 障害のある人も自分らしい生き方を実現するために、生涯にわたる発達や学びを支援していくことが大切です。そのために、地域における連携・協働のあり方について企画、提案しました。
(1)「小児科医からみた特別支援教育」 (国立病院機構三重病院小児神経科医 高橋純哉氏)
・小児科医は、様々な疾患の治療に携わるが、常に子供たちの発達を念頭においた対応が求められる。「一般小児科のための心の診療テキスト」(2008年 厚生労働省)で[判断と初期対応ができることが望まれるもの]の中に、不登校、発達障害、不適切な養育(こども虐待)などを明記している。
・発達障害は、てんかん、心身症、チック障害、睡眠障害、排泄障害、食行動の問題、習癖など様々な疾患や障害を併せ持つことが多く、医師の外来だけでは対応できない。教員、心理士、作業療法士、言語聴覚士、療育担当者、子育て支援課、児童相談所などの専門職・行政職が保護者と連携を取りながら対応を進める社会的仕組みをつくる必要がある。
(2)「子どもたちをTaxpayerへ」(医療法人橿の木会さわやか歯科医 吉田美香氏)
・口が健康であることが、身体発育、精神発達を促すと言われていることから、周産期からの支援、歯が生える前からの口腔機能発達支援なども行っている。特に、発達の遅れた子供たちに顎顔面の劣成長が多く、睡眠障害、呼吸障害もある。
・日本では子どもは親のものであるという認識が強いが、未来をつくる子どもたちは社会の宝であるとの認識のもと、発達障害児を含めてインクルーシブな子どもたちの成長発育の場の再構築が必要である。
(3)「発達障がい青年の大学を拓く」(法定外見晴台学園大学 大竹みちよ氏)
・障がいのある人たちの教育年限延長の声が高まり、発達障がいの青年達も自分らしく、豊かな人生を送るための学びの場が保障されるべきと考え、見晴台学園大学を開校した。
・カリキュラムは大学教育に準じ、取得単位数は2年間で134単位である。授業は少人数のセミナール形式で行い、個々のニーズに応じた学び方をしている。発達と学習に困難を抱える学生の大学における学びについて考える。

「子どもたちに『できた』喜びと『わかった』の自信を!」

~読み書き算数で困っている子どもへの具体的な指導方法について~ 
 72人の参加者でいっぱいの会場。
 一人一人の子どもを大切にされる温かい杉本先生のお心に触れながら、アイデアいっぱいの学習ゲームや学習方法を、理論の裏付けに納得しつつ、一日を存分に楽しみました。

 語彙を増やすには、まず言葉に対する興味を呼び起こすことが大事。絵を見て、文字チップを置く。文字チップは、順番を入れ替えて文字を並び替えて言葉を作るゲームにも使える。「おいといて」と、パスすることの経験をさせる工夫もあった。
 特殊音節は、読みの流ちょうさを育てるためには、ぜひ習熟してほしい。そんな願いを込めて、拗音・拗長音の言葉カードを使った学習ゲームをたくさん紹介していただいた。

 三つの拗長音を含んだ言葉を使ったカードゲーム。絵カードと合わせて文字カードを置く。裏を向けるだけで答え合わせができる優れもの。やった!と大人も純粋に喜ぶ。

 漢字は、絵や体験を呼び起こしイメージを持たせると思い出す手がかりができる。絵と読みと漢字のゲームで楽しみながら、まず読めること。書くプリントにも配慮がいっぱい!

 3,4年生で習ったローマ字は、50音をカードにし、絵に合わせてローマ字チップを置いていく。めくりながら何度も目にするので、いつの間にか読みを覚えてしまう。ゲームの中で規則性も理解する。

 数の概念がつかみにくい子には、「数字」「読み方」「指」「ドット」「イラスト」のカードで、納得できるまでゲームを楽しませよう。

 他にも九九のカードゲームや不器用さに対応する道具の紹介や、ビジョンの問題にも言及し、子どもの困難を広くとらえ、楽しく学習する中で力をつけていく方法をたくさん学びました。

これからの特別支援教育によせて


平成29年6月4日(日)13:30~16:00
演題:「生涯学習を見通した特別支援教育の動向」
講師:田中裕一氏(文部科学省 特別支援教育調査官)
場所:東海市市民活動センター「ソラト」
 58人の参加者を迎え、充実した時間を過ごすことができました。
 以下、お寄せいただいたご感想です。
 文科省がこれからどのような取り組みを行っていくのか,最新の情報をいただきました。合理的配慮やインクルーシブ教育に対する行政側の姿勢や、苦労なされている現場の職員の気持ちなども取り入れながらの講演で、学びの多い学習会でした。
「自立活動で教科の題材を使うことはできる。国語のスイミーを使って対人関係を学ばせるとか、調理実習を通して手順通りに行うことの大切さを学ばせる、漢字練習を通して自分にあった漢字の覚え方を身につける……等々ということはOK!しかし、教科の内容を教えるというのは×」という話を聞いて、思い当たることがいろいろありました。生活単元と称して子どもたちにいろいろ調理をさせる機会を作りましたが、自分にはそういう視点が欠けていたと反省しました。
 ありがとうございました。

第12回 総会・記念講演が開かれました

総会、
16年度の「活動報告」「会計報告・監査報告」
17年度の「活動計画」「予算」について話し合われ、承認されました。
 記念講演(65名の参加者を迎えました)
「反抗挑戦的な言動への対応と支援の実際」小栗正幸氏
(特別支援教育ネット代表、宇部フロンティア大学臨床教授)
 小栗先生は、3点にまとめてお話くださいました。
「言い聞かせ方事始め」、子どもたちの心ない言葉には「的外し」から入って、肯定的なフィードバックを用いた対話をすることが大切。
 他者認知に必要な想像力が困難な場合は、文化風俗の違いや知識として教えるのが納得しやすい。
「虚言指導の留意点」、うそをあばこうとせずその話題にのったり、自作自演も何かを訴えたいととらえていつでも相談にのることを示したりするのがよいこと、
 時にはうまく不安を用い今後の抑制を図る。
「反省指導の留意点」、言い訳は聞かず行為のみを問題にすること、未来の結果の違いを想像させることが今後の抑止力になる。
 最後に、「愛情欲求という言葉は承認欲求に置き換えよう」という言葉で締めくくられました。
 小栗先生の少年院でのご実践は全国の少年院に広がり、少年の再犯率を下げているそうです。
 どの言葉にも、少年に真摯に向き合ってこられた小栗先生のお人柄がにじみ出ていました。5/13研修会の様子

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